スタッフたちが日々の訪問先で出会った、ご利用者様との小さなできごとや気づきを綴ります。
川崎市のグループホームにお住まいのWさん
「車椅子から身を乗り出し花を指差す姿は、生き生きとして輝いて見えました。」
以前よりお部屋で過ごす時間が増えていました。
折り紙で着物を作る細かな工作がお好きですが、立ったり歩いたりすることは少しずつ面倒に感じるようなっていました。
そんなある日、雑談の中で動物や自然がとてもお好きだというお話を伺いました。
そこで天気の良い日に施設の下に咲くひまわりを見に行くことをご提案。
外へ出た和田さんは、最初は少し緊張した表情でしたが、目の前に広がる黄色い花々に視線が釘付けになり、俯きがちだったお顔が自然と上がり、目も大きく開き、やがて笑顔がこぼれました。
「このひまわり、すごくきれいね。ちぎって持ち帰ってもいい?」と茶目っ気たっぷりに私に聞いてきます。
「それはダメです(笑)」と返すやり取りも。
車椅子から身を乗り出し花を指差す姿は、生き生きとして輝いて見えました。
あの日から和田さんは外に出る時間を少しずつ楽しみにされるようになりました。
ひまわりは、和田さんにとって小さなきっかけでありながら、大きな心の変化を運んできた存在です。
ひまわりを見てからというもの、和田さんは「今日は外に行ける?」とこちらを見てくださるようになりました。
少しの時間でも、外の景色や風を感じることで、表情がぐっと柔らかくなります。
最近では「次は何の花が咲くの?」と季節の移り変わりにも関心を持たれるようになり会話の幅も広がっています。
こうした小さな一歩が日々の活力につながっているのだと感じます。
これからも、毎日の小さな変化や喜びを大切に寄り添ってまいります。
